アントニオ猪木はプロレスは上手くないと思っている。
立場、スター性なとで華やかなショーマン振りを見せつけてきたものの、何の装飾も無い試合で名勝負を創り上げられる職人的な上手さ等無かった。
前田日明も同様である。
彼らのショーマンとしての魅力とはプロレスのうまさとは対極のところにあったからだ。
強さや闘う姿勢、緊張感、リアルな人間的魅力が重なり、独特の色気を醸し出していた事は周知の事実で有る。
しかし、もう一つ忘れては成らないのが、彼らの運動能力や弱々しさではないだろうか?
猪木と前田のドタバタしたマットワークぶりを見るにつけ、彼らの不器用振りがよく垣間みれた。
同時に、受けに廻った時の弱々しい倒れ方も特徴あるものであった。
人間はただ強いだけの選手には感情移入出来ないものである。
強さや闘う気持ちを持っていたからこそファンのリスペクトを得られ、肉体的な見栄え、
スター性でファンの憧れを得て、同時に不器用さ、弱々しさでファンの情を得た。
猪木と前田の魅力に対して、ふと、そう思う時が有る。
2007/08/25掲載
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