2008年03月06日

難波から新世界まで

大阪の街で私が好きなのは西成の街だ。
私の故郷の尼崎と似た、有機的な街の雰囲気が在るからだ。
どちらも、全国の人が想像する大阪らしさを感じさせてくれる場所であるはずである。

しかし尼崎と西成の大きく異なる所が在る。
仕事を求めて流れ着いた人たちが多いので、西成の北部には、ネイティヴの大阪人は意外と少ない事だ。
その点、尼崎は、韓国、沖縄の人たちは多いが、その人たちも含め殆ど全ての人たちがバリバリの大阪言語の使い手である。
といっても尼崎も都道府県的には兵庫に属するのだが。

私が驚いたのは西成のある喫茶店に入った時の事だ。
トイレに入ると、「注射針は流さないでください」と張り紙がされてあったのだ。

後、西成署の近くに、どう見ても、薬の売人らしき集団が立っている事だ。
ある日、仕事で訪問先を探しているスーツ姿の私を見て、やけに警戒している群れがいた。
伝号ゲームのように、私の存在を仲間に知らしめる人たちは、きっと私を警察の者だと思ったのだろう。

西成といえば、有名な格安ホテルの一群が在る。
確か、一泊650円程度だったような気がするが、今は定かではない。

西成資本の出世頭と云えば「スーパー玉出」だ。
大阪市内至る所に進出し、昨年は私の職場の近くにも出来た。
しかし私が好きなのは、あくまで西成のどこかの商店街の中にある玉出だ。
店の前で買ったばかりのマグロの刺身をあてにワンカップする人たちの中に入りたいと今でも思う時がある。

西成の南部の方の下町に行けば、私の理想の有機的な情の溢れる世界が広がっている。

かといって繁華街としての西成も、新世界を始め魅力的だ。
いつか経済的に余裕が出来たら、新世界の近くにセカンドハウスとしてワンルームマンションでも買いたいなと思っている。

飛田遊郭にお世話になった事は無いが、天王寺動物園は私の心の故郷だ。
動物園を見た帰り、ジャンジャン横町でビールを飲んで、そのままミナミまで歩きたい。

あるいは路面電車に乗り、隣の区の帝塚山まで向かってもいい。
帝塚山で好きな女にケーキを食べさせた後、万代池で女を口説く奴は私の世代には多かった。
今は、もう一人で万代池を静かに歩きたい。

友人が帝塚山のレンタルレコード屋でアルバイトしていた。
学生時代、部屋に遊びにいくと、こたつの上に一円玉を並べて、常に生活の困窮と隣り合わせであった友人であったが、十数年後テレビの「マネーの虎」の社長としてオファーを受けた。
しかし、顔がさせば、悪さ出来ないというので断った。

オーディオマニアでもあった友人が買えるわけでもないのに、憧れのアンプを見る為だけに連日、通いつめた日本橋を、もう少し南に歩き、通天閣に辿り着きたい。





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posted by shingol at 21:43| 私の好きな有機的な世界